日本語の歌唱法　１

　まず、出演者の三人に、すべての演奏曲目を歌ってもらい、それからプログラム通り、高波さん、松浦氏、渡辺裕子さんの順番で、改めて歌ってもらい、それに対して、佐藤光政氏の指導、およびパネラーの意見が入りました。
　佐藤氏が特に主張したのは、まず詩を声を出して詠むこと、その上で詩に相応しいフレーズの作り方、表情の付け方などを工夫することです。パネラーや他の参加者からも色々な指摘がありました。佐藤氏の熱心な指導に出演者の方々は感動していましたが、指摘されたことをすぐ消化し、みちがえるように歌い方が良くなって行く、若い出演者の熱意、吸収力の高さが、佐藤氏の指導と相乗効果を起こし、参加した人達に感銘を与えました。
　
当日の参加者

　講師：佐藤光政、パネラー：島信子、助川敏弥、中島洋一
　出演者：高波亜由実、田子篤子、松浦豊彦、太田恵美子。渡辺裕子
　本会関係の参加者：畑山千恵子、浦富美、浅香五十鈴、高島和義
　　　　　以上会員、穴原雅巳（賛助会員）
　一般参加者
　　　　　吉田弘子、山尾真司、米内みさ、高波八枝子、高橋裕子、西耕一
参加者総数＝２０人

演奏者と演奏曲目

　①高波亜由実（ソプラノ）／田子篤子（ピアノ伴奏）　
　　　1.野薔薇／三木露風詩・山田耕筰作曲
　　谷川俊太郎詩・中島洋一作曲　“７つ童歌”より
　　　2.どこへゆく、3.きりなしうた

　②松浦豊彦（バリトン）／太田恵美子（ピアノ伴奏）　
　　　1.秋の月／瀧廉太郎詩・瀧廉太郎作曲・山田耕作（編曲）
　　　2.出船／勝田香月詩・杉山長谷夫作曲
　　　3.砂山／北原白秋詩・中山晋平作曲

　③渡辺裕子（ソプラノ）／太田恵美子（ピアノ伴奏）
　　　1.鐘が鳴ります／北原白秋詩・山田耕筰作曲
　　　2.砂山／北原白秋詩・山田耕筰作曲
　　　3.レモンと海／中村千栄子詩・湯山昭作曲

　なお、当日の様子は研究セミナーとしては初めて、高島和義氏により録音され、中島洋一がそのデータをもとに編集し、ＣＤ化されております。従って、本会会員、賛助会員の方々は視聴が可能です。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（報告：中島洋一）

　　　　　　　　　　　　　当日の写真　撮影：穴原雅巳（一部：中島洋一）