新型コロナのせいにして、この4ヶ月ほど巣ごもり状態だったが、実のところ『夢音見太郎の庵』はこのところ、ずっと更新しておらず、1年以上の期間、私自身は庵に行かず、自宅に閉じ籠もてっていた。
ただ、庵は手つかずだったが、作曲や、文章の執筆、雑誌の編集業務などは、それなりにこなしていたのだ。
新型コロナで音楽活動が困難になり、『音楽の世界』もコンサートの記事掲載などが難しくなったので、思い切って活動の障碍にたった新型コロナについて特集を組むことを提案し、2020年夏号に『新型コロナを巡って』という特集を組み、編集を推し進める役割も担った。
そして、私自身も特集を校正する10人の執筆者の一人として、【予期出来ぬ事態に遭遇して考えたこと】という8Pに及ぶ文を発表した。触れた内容は、科学、音楽、文学、歴史、政治、社会に及ぶが、それを一本の鎖のように、関連性をもたせ、一体化した文である。それを書き終わり、「私がなぜこのような文を書いたか、その真意を読者が理解してくれるだろうか。」と、孤独と不安に襲われた。
それで、自分の声がどれだけ届くか、巣ごもりをやめて外に出てみようという思いを強くしたのである。
そこで、この数年間に書きためた、文などを、持ち出してみようという気持ちになった。
「夢音見太郎の庵」は、終の棲家を少しずつ築こうと思い立って作り始めたのでが、私は「終活」は出来ずに、未完のまま庵を閉じるだろうが、とにかく、「思いのかけら」の小部屋も、庵自体もコツコツと広げて行こうと思う。
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