"Fresh concert -CMDJ2024-" ~より豊かな音楽の未来をめざして
出演者に訊く!
Fresh Concert は2003年に第1回が開催され以来、東日本大震災などの危機を乗り越え2019年のまでは、毎年休みなく開催されましたが、2020年から2022年の3年間は新型コロナの感染拡大で余儀なくされました。しかし、昨年4年振りに再開され、本年も昨年に続き開催することになりました。
以下が、今年用意したアンケート項目です。
1.:今回のコンサートへの抱負、演奏する曲に対する思を、メッセージに想いをこめて表現してください。
(※ メッセージの後に、ご自身のサイト(ホームページ、ブログ)などをお持ちの方は、積極的にURL(アドレス)を紹介することを奨めます。
もちろん気が進まなければ、掲載しなくてもいいです。)
2.あなたが、音楽の道をめざしたキッカケを教えてください。
3.取り組んでみたい研究テーマ、挑戦してみたい、作曲家、作品は?
4.物価高など多くの若い音楽家にとって経済的に厳しい状況が続いています。そのような状況にあなたはどのように対応示すか?
5.10年後のあなたは、どんな生活を送っていると思いますか?(夢、希望でもいいです。)
6.音楽以外の趣味や、特に強く興味をもつものがあったら、教えて下さい。
7.その他(書きたいことをなんでも書いて下さい。書かなくともいいです)
ところで「出演者に訊く!」シリーズは、第5回目の開催年から、開始されました。第1回~第4回までは座談会を開いてそれを記事にしていましたが、座談会だと本人の都合で参加出来ない出演者画多かったため、第5回目からは幾つかの質問項目を用意し、その回答を『音楽の世界』に掲載するようにしました。しかし、2015年4月から『月刊:音楽の世界』が季刊に移行したため、2016年度からは、コンサートのプログラムが掲載されているこの演奏会用パンフレットに、出演者の略歴、楽曲解説と併せて掲載するようになり、今回はアンケート方式を採用してから、15回目となります。以下が、今年用意したアンケート項目です。
1.はアンケート項目というより、このコンサートに寄せた各出演者のメッセージであり、毎回掲載していますが、さすがに、各自の演奏に対する意気込みが伝わる、力がこもった文が多いようです。
2.~3.は、過去にも何度か取り上げた質問項目です。それぞれの出演者の当面の研究目標が述べられていると思います。
4.は、厳しい社会の現実とどのように立ち向かおうとしているか出演者に問いかけた課題ですが、まだ学生の身分にある人たちの多くは、親や親族、それに学校からの支援も受けられるあめ余裕が感じられますが、本当の厳しさに直面するのは、社会に出てからかもしれません。
しかし中には、将来音楽生活に備えて、準備している人もいます。今の若い人たちは一見甘そうに見えても、見かけ以上にしっかりしているのかもしれません。
5.は10年後のあなたはどんな生活を送っていると思いますか?という質問ですが、ここでも浮かれたところはなく、「出来れば10年後も音楽を中心とした生活を続けて行きいたい。」という控えめな回答が多かったようです。「者ならもっと夢があってもよいのでは」お感ずる方もいらっしゃるかもしれませんが、今の若者は現実の厳しさについて目をそらさず見つめているのかもしれません。
6.以は専門の音楽以外の趣味などを問う質問ですが、この質問にが気楽に答えられのでしょうか、回答は様々ですが、それぞれの個性が出ていて面白く感じました。
7. については、殆ど書き込みがありませんでしたが、1.~6.につきましても答えは十人十色といったところだと思います。
それでも、全般に、自分の好きな音楽を大切にしながら、これからの人生に対して前向きに立ち向かって行こうという意欲が感じられ、嬉しく感じました。
それでは、個々の出演者の回答に目をお通しください。
① 宮田 唯菜/播馬 琴羽(2台ピアノ)
1.今回のコンサートへの抱負、演奏する曲に対する思を、メッセージに想いをこめて表現してください。
2台ピアノで演奏会に出演するのは今回で2度目で、初めての舞台は大学の学内オーディションか
選抜していただき出演した事でした。本日演奏するラフマニノフ 作曲2台ピアノのための組曲 第2番は多くの時間をかけて2人で創り上げてきた作品であり私たちにとっても原点のような作品です。
皆様に演奏を通して私たちの熱い想いを感じていただきたいです。
また、インファンテ作曲アンダルシア舞曲は今日の為に新しく取り組んできた作品で宮田と播馬の互いに得意とする部分が相まって作品の良さを引き出していると思います。
高校時代から音楽の道を志しお互い切磋琢磨してきた播馬と共演出来ること、また私たちの演奏を皆様にお届けできる機会をいただき本当に嬉しく思います。(宮田)
今回演奏するラフマニノフ/2台ピアノのための組曲 第2番は、大学内の演奏会オーディションのために取り組んだ曲で、この曲がきっかけとなり、お互いの音楽の感性をより理解し、良いところを引き出し合える関係となり、想い入れの強い曲です。インファンテ/アンダルシア舞曲は、この演奏会のために新たに取り組みました。この曲はお互いのパートが交互に似た動きをするのが特徴的で、リズミックに演奏する事が得意な私と、歌うような旋律が得意な宮田のお互いの得意な部分を真似し合うことでより良い音楽にしていける、2台ピアノの良い部分が生かされている曲だと感じます。2台ピアノをコンサートで演奏する機会は中々ないので、今回このような機会をいただけてとても嬉しいです。ご来場くださった皆さまに曲の魅力はもちろん、私たちの強い絆を演奏から感じていただけたらと思います。(播馬)
2.あなたが、音楽の道をめざしたキッカケを教えてください。
姉がピアノを習っているのを真似して弾き始めたのがキッカケです。(宮田)
母がピアノ教室をやっていたので、小さな頃から音楽に触れていました。音楽の道に進むと決意したのは中学生の時で、現在師事している濵尾先生との出会いが大きなキッカケです。(播馬)
3.取り組んでみたい研究テーマ、挑戦してみたい、作曲家、作品は?
ショパンの音楽観にとても惹かれるので研究したいと思っております。(宮田)
大学院で研究するのはラフマニノフを含むロシア作曲家の作品です。ロシアの作曲家の音楽に魅力を感じていて、ラフマニノフの様にロマン派的な音楽も好きですし、スクリャービン以降の前衛的な作品も好きです。それとは別にリストの技巧的な作品も好きで次に研究したいのはリストです。(播馬)
。
4.物価高など多くの若い音楽家にとって経済的に厳しい状況が続いています。そのような状況にあなたはどのように対応示すか?
音楽家に対し金銭的な部分で支援される策があると音楽界が更に発展すると思います。(宮田)
コンサートを自主開催しても基本的に黒字になることは少なく、赤字になることが多いです。もう少し、社会的に音楽家の地位が上がることを期待します。コロナ禍では音楽は不必要だといわれ、社会的地位が低いことを目の当たりにしました。音楽は娯楽ですが、それをヨーロッパの様にもっと誰にでも身近なものに、なっていく取り組みが必要だと思います。そのためにストリートピアノは良い例だと思いますが、その活用法をもっと考えていけるといいと思います。(播馬)
5.10年後のあなたは、どんな生活を送っていると思いますか?(夢、希望でもいいです。)
音楽を愛し表現し続けて欲しいです。(宮田)
大学の教授になることが夢なので、まずは大学の講師になっていてほしいです。そして、変わらず音楽を愛し、音楽と共に生きていてほしいです。(播馬)
6.音楽以外の趣味や、特に強く興味をもつものがあったら、教えて下さい。
食べる事が好きで美味しいパン屋さんを探すのが得意です。(宮田)
本番おわりのご褒美のクレーンゲーム、アニメを見るのが好きです。(播馬)
② 夏目 明歩(ソプラノ
1.今回のコンサートへの抱負、演奏する曲に対する思を、メッセージに想いをこめて表現してください。。
このような演奏会の機会をいただき、大変嬉しく思っております。今回一曲目に演奏するオペラ《ラ・ボこの度はこのような演奏の機会をいただけた事、大変嬉しく思っております。1曲目に演奏させていただくG.ヴェルディ作曲の"ひとつの星に"は星を「手の届かない憧れ」に例え歌われる曲です。曲調からも星空を連想させるような美しい旋律を力強く表現したいと思います。2曲目に演奏させていただくV.ベッリーニ作曲のオペラ《清教徒》より"私は美しい乙女"は対立関係にあり、結婚を許されていなかった恋人アルトゥーロとの結婚を許されたエルヴィーラが婚礼の衣装を見にまとい、愛する人と結婚できる幸せを歌っています。雰囲気が異なる2曲ではありますが、精一杯演奏させていただきます。
2.あなたが、音楽の道をめざしたキッカケを教えてください。
小学校3年生から高校までの9年間、合唱部に所属しており、中学校での恩師との出会いからレベルの高い音楽を作る事への楽しさと面白さを知り、音楽に対する興味が強くなり、音楽の道を志しました。また音楽を通して多くの出会いと経験をすることが出来ました。決して楽しい事ばかりではありませんでしたが、そんな厳しさや苦しさも含めて、この道を志して良かったと思います。
3.取り組んでみたい研究テーマ、挑戦してみたい、作曲家、作品は?
学部から主にベルカントの音楽、特にG.ドニゼッティ、V.ベッリーニを中心に勉強してきました。大学院でも引き続きベルカントの音楽を極めていきたいと思っております。また学部では出来なかったフランス語の音楽にも取り組み、オペラ《ランメルモールのルチア》の狂乱のアリアにも挑戦してみたいです。
4.物価高など多くの若い音楽家にとって経済的に厳しい状況が続いています。そのような状況にあなたはどのように対応示すか?
オペラの公演を見に行くにもチケット等も高く、正直手がつけにくいです。行きたい公演のためにアルバイトをしてお金を貯めたりすることもありますが、配信サービスで公開されている映像を夏目見たり、学校の図書館で映像を見る事も出来るため、よく活用させてもらってます。しかし今は学生チケットを用意して下さる所も多く、通常より手軽に入手できるため有り難く思っております。若者が音楽を身近に感じられるよう、様々な工夫をしてくださる所が沢山あり感謝しています。
5.10年後のあなたは、どんな生活を送っていると思いますか?(夢、希望でもいいです。)
演奏家として多くの舞台に立ち続けていたいです。また留学することも夢なので、海外の舞台で演奏出来ていたら幸いです。音楽を通して様々な人と関わり、多くの人に音楽の魅力を届けていたいです。
6.音楽以外の趣味や、特に強く興味をもつものがあったら、教えて下さい。
休日は映画館に行く事が多いです。最近はアニメや漫画も見る事が多くなりました。
③ 瀧 雅弘(ピアノ)
1.今回のコンサートへの抱負、演奏する曲に対する思を、メッセージに想いをこめて表現してください。
今回のコンサートへの抱負、演奏する曲に対する思を、メッセージに想いをこめて表現してください。
急遽代演が決まった今回のコンサート出演ですが、演奏場所を与えて下さって感謝致します。
今回演奏するブラームス『ピアノ小曲集』作品119は、晩年のピアノ作品集『幻想曲集』作品116、『間奏曲集』作品117、『ピアノ小曲集』作品118、『ピアノ小曲集』作品119の一番最後に当たる曲集です。晩年の作曲者の気持ちがとても反映されている音楽だと思います。味わい深い音楽を聴衆の皆様と一緒に一音一音しっかりと、ゆっくりと噛み締めたいです。
第1曲 間奏曲ロ短調/第2曲 間奏曲ホ短調/第3曲 間奏曲ハ長調/第四曲 狂詩曲変ホ長調
2.あなたが、音楽の道をめざしたキッカケを教えてください。
音楽の道を志したきっかけは、昔の素晴らしい音楽家を知って憧れている事と、かつて実家にアップライトピアノがあって、触りながら音楽の演奏の楽しみを知っていきました。
3.取り組んでみたい研究テーマ、挑戦してみたい、作曲家、作品は?
鍵盤音楽の全ての時代、様々な国々の曲を知り、たくさん弾いてみたいです。女性作曲家や知られざる作曲家、作品も視野に入れています。音楽だけでも興味の幅が広すぎて困っています。
4.物価高など多くの若い音楽家にとって経済的に厳しい状況が続いています。そのような状況にあなたはどのように対応示すか?。
全く分かりません。
5.10年後のあなたは、どんな生活を送っていると思いますか?(夢、希望でもいいです。)
慎ましくも演奏活動を続けている事を願っています。
6.音楽以外の趣味や、特に強く興味をもつものがあったら、教えて下さい。
美術鑑賞、宝石収集(アクセサリー含めて)、『蓄音機とレコード』、歌舞伎、能、狂言、バレエ、オペラ、映画、San-xのキャラクターグッズを買う(特にリラックマ)、お昼寝、読書など……
骨董品(東西問わず)や服飾史や美容、茶道や建築や文学や哲学、性教育や占いや香道や天体観測も興味あります。国語と歴史(日本史も世界史も両方)の勉強もやり直さないと、と思っています。
④ 野田 正太(バリトン)
1.今回のコンサートへの抱負、演奏する曲に対する思を、メッセージに想いをこめて表現してください。
今後の音楽活動への足がかり、とは言わずとも、何らかのプラスにしたい。
2.あなたが、音楽の道をめざしたキッカケを教えてください。
高校のコンクール初出場で銀賞をいただいた。
3.取り組んでみたい研究テーマ、挑戦してみたい、作曲家、作品は?
修士論文のテーマは日本歌曲だった。日本にいる以上、プロになった暁には、日本歌曲が一番歌う機会が多くなると思われる。
4.物価高など多くの若い音楽家にとって経済的に厳しい状況が続いています。そのような状況にあなたはどのように対応示すか?。
そのような状況にあなたはどのように対応示すか?
副収入。権利所得獲得を目指す。不安なく音楽活動ができるようにしたい。
5.10年後のあなたは、どんな生活を送っていると思いますか?(夢、希望でもいいです。)
わからない。しかしながら、歌は辞めたくない。理想は、表現者になりたい。
6.音楽以外の趣味や、特に強く興味をもつものがあったら、教えて下さい。
楽しく学ぶ様なことが好き。とくに、窪田等さんの、名作の読み聞かせは非常に知識も技能も勉強になる。
⑤ 鈴木 麻衣音(ピアノ)
1.今回のコンサートへの抱負、演奏する曲に対する思を、メッセージに想いをこめて表現してください。
今回のコンサートへの抱負、演奏する曲に対する思を、メッセージに想いをこめて表現してください。
この度はこのような素晴らしい演奏会に出演させていただき大変嬉しく思います。今回演奏させていただくプロコフィエフピアノソナタ6番は、私にとってたくさんの思い出が詰まった大切な曲です。長い間この曲を勉強していますが、何度も壁にぶつかり、その都度試行錯誤を繰り返し、自分の理想とする演奏に近づけようと研究してきました。プロコフィエフの音楽は、斬新で、男性的な力強さの中に、ロシア民謡を思わせる哀愁漂う叙情的な表現が散りばめられているのが特徴です。今回の演奏会では、彼の音楽を私なりに解釈し、表現できたらと思っています。
2.あなたが、音楽の道をめざしたキッカケを教えてください。
私は1歳半からピアノを始めました。というのも、両親が音楽をやっていたため、生まれる前からすでに音楽とは親密な関係で結ばれていたのです。音楽の道を目指したのは、幼少期からまわりが音楽で溢れていたので、自然な流れで…といったかたちでしょうか。(笑)きっかけをくれた両親にはとても感謝しています。もちろん音楽の世界がどれだけ厳しいのかは承知ですが、これまでの私の音楽人生を無駄にはしたくないので、これからどんな壁にぶつかろうとも、音楽は続けていきたいと思っています。
3.取り組んでみたい研究テーマ、挑戦してみたい、作曲家、作品は?
大学院に入ったら、ロマン派の作品を研究したいと考えています。特に、シューマンの作品を演奏するのはとても難しいという認識があるため、自分の表現の幅を広げるためにも、避けては通れない道だと思っています。ロマン派の作品の理解を深めることで、今私の取り組んでいるプロコフィエフの作品の表現にも、より深みが出るのではないでしょうか。
4.物価高など多くの若い音楽家にとって経済的に厳しい状況が続いています。そのような状況にあなたはどのように対応示すか?。
音楽家にとって一流の方々の演奏を聴くことはとても大切なことだと思っています。このような物価高の状況ですので、最近は、簡単に聴くことができるYouTubeやサブスクを活用しています。そしてありがたいことに、国立音楽大学の図書館には豊富な楽譜や資料があるため、学生にとって素晴らしい環境で音楽を学ぶことができています。
5.10年後のあなたは、どんな生活を送っていると思いますか?(夢、希望でもいいです。)
10年後の自分…..。全く想像はできませんが、流れに身を任せるのも悪くはないのかなと思います。(笑)これといった目標はありませんが、堂々と自分のことを誇れる、かっこいい人間でありたいで
6.音楽以外の趣味や、特に強く興味をもつものがあったら、教えて下さい。
趣味は、韓国ドラマを見ながら韓国語を勉強することです。日本語と似ている単語がたくさんあるので面白いです。
⑥ 伊藤 有莉愛/泉波 陽美/金丸 璃奈/新井 琴乃(サクソフォーン四重奏)
1.今回のコンサートへの抱負、演奏する曲に対する思いを、メッセージに想いをこめて表現してください。
今回、このような場で演奏できることを大変嬉しく思っています。演奏曲として選んだグラズノフの四重奏曲は、ブレスの位置が非常に少ない根気のいる体力勝負の曲です。グラズノフ作品特有の雰囲気がふんだんに盛り込まれた魅力的な曲なので、最後まで心を込めて演奏いたします。(伊藤)サクソフォーンのための重要な室内楽曲の一つとなっています。楽章ごとにまた違った雰囲気があり、それを多彩な表現で私達らしいグラズノフのサクソフォーン四重奏曲をお届け出来るよう演奏します。(泉波)
まずはこのような演奏会の機会を頂けましたことに感謝いたします。
今回演奏させていただく《A.グラズノフ/サクソフォーン四重奏曲 作品109より 第1&3楽章》は、美しい縦の和声と、横のフレーズの完成度が他のサクソフォーンアンサンブル作品と比べても群を抜いて素晴らしい曲だと個人的に思います。
私の恩師が、「この曲は長年共に演奏してきた人たちにしかできない。」と仰っていて、確かにアンサンブルにおいて難しい点が多いと感じています。だからこそ、大学一年の頃からずっと仲の良い仲間と演奏したかった曲ですし、穏やかな作風と私たちの雰囲気が合っていることが選曲の決定打になりました。今までの学生生活で学んできたことを、発揮できればと思います。(金丸)
今回は時間の都合で1,3楽章だけですが、3楽章の中に2楽章のカンツォーネヴァリエのモチーフも多く出てきていたり、30分近い作品ですが緻密に作りこまれていて、演奏すればするほど良さがわかっていく作品ではないかなと思っています。そんな美しい四重奏をみなさんにお届けできればと思っております。(新井)
2.あなたが、音楽の道をめざしたキッカケを教えてください。
物心ついた時に父親が高校生だった時の吹奏楽部のビデオを何度も見ていました。ビデオの使い方をマスターするほどに夢中でした。それから小学3年生の時、先生に説得し、本来4年生からしか入れない吹奏楽部に入部してからは、ずっとサックスを演奏し続けています。(伊藤)
小さい頃からピアノを、中学からはサクソフォーンを始めましたが沢山のプロの方々の演奏を聴き、自分も魅力ある演奏をしたいと思いさらに深く学びたかったからです。(泉波)
中学生で吹奏楽部に入っていたことがきっかけです。私の地元には音楽科がある高校が2つあって、中学時代の顧問が進めてくれたことが私の人生を左右するくらいの出来事でした。(金丸)
たくさんの人に自分の演奏を褒めてもらえて嬉しかったことと、サックスという楽器をもっと使いこなしたいと思ったことがきっかけだと思います。(新井)
3.取り組んでみたい研究テーマ、挑戦してみたい、作曲家、作品は?
今まで現代曲(もしくはそれに近い作風)に触れる機会がなかったので、取り組んでみたいと考えています。(伊藤)フルートやヴァイオリンの曲に取り組んでみたいです。(泉波)
今一番取り組みたい作品は、《P.ヒンデミット/ヴィオラソナタ 作品11-4》です。特に一楽章が大好きで、心が浄化されます。(金丸)
最近はジャズや民族音楽に興味があります。(新井)
4.物価高など多くの若い音楽家にとって経済的に厳しい状況が続いています。そのような状況にあなたはどのように対応示すか?。
そのため目の前のことばかりになるのではなく、先回りをして行動していくことがこれからの活動のカギになると考えています。(伊藤)
自分ではどうしようも出来ないことはありますが、どんな困難があってもしっかり自分を持つことが大切だと思います。一つ一つのことに誠実に取り組み、支えて下さる全ての人に感謝をしながら全力で演奏していきたいです。(泉波)
物価高は本当に毎日思うくらい苦しんでいます。きっとどの演奏家の方(若手の方は特に)も二足のわらじで生活されていることだと思います。私もそのような生活を送るだろうと考えています。(金丸)
苦手ですが、節約と貯金を頑張っていき、自分の演奏の価値を少しずつでも知っていってもらうしかないのかなと思っています。(新井)
5.10年後のあなたは、どんな生活を送っていると思いますか?(夢、希望でもいいです。)
夢として、音楽を通して素敵な出会いがたくさんあれば良いなと思います。たくさんの人に囲まれたステージで演奏することももちろんそうですが、訪問演奏などを通して少しでも多くの人と音楽での交流ができたら良いなと考えています。(伊藤)
どんな形でも音楽のことに関わっていると思っています。(泉波)
今よりもっと自分に自信がついているはず…!だと思いたいので、指導ができる立場につけたらいいなと思います。一番強く望んでいるのは、今回のこのメンバーでアンサンブルを続けていたらいいな…ということです。(金丸)
どのような形であれ、10年後も楽器を吹いていると思います。(新井)
6.音楽以外の趣味や、特に強く興味をもつものがあったら、教えて下さい。
レジン、羊毛フェルトなどの手芸が好きで、イメージしたものを1から作ることが好きです。これは音楽にも通ずるところがあると思います。ゲームも好きで、特にゲーム音楽は昔から大好きな音楽のひとつです。(伊藤)
スイーツ巡り、バドミントン、猫と戯れる(泉波)
ここ最近はネコカフェに行くことが多くなりました。元々犬派だったのですが、傾きそうです…
美術館に行くことも好きです。音楽と芸術は密接に関係していることが、なんとなく分かる気がします。(金丸)
和菓子、中でもねりきりといちご大福が大好きです。(新井)
7.その他(書きたいことをなんでも書いて下さい。書かなくともいいです)
今回の演奏会の中では私たちが異色だと思いますので、皆様に楽しんでいただける演奏ができれば幸いです。(金丸)
⑦ 小市 和音(ソプラノ
1.今回のコンサートへの抱負、演奏する曲に対する思を、メッセージに想いをこめて表現してください。
今回はこのような演奏会の機会をいただき、心から感謝申し上げるとともに、大変嬉しく思っております。私が今回演奏する曲は、ドイツの後期ロマン派の作曲家であるウェーバーが作曲したオペラ「魔弾の射手」の第2幕 アガーテのアリアです。アガーテの恋人であるマックスは、結婚をかけた射撃大会を目前に控えています。そんな中、先祖の肖像画が落ちたことで不吉な予感を感じたアガーテが歌う、祈りのアリアです。滑らかで美しいだけではなく、体の内から湧き出てくるパワーを感じられるような、4月という新たな節目にふさわしい爽やかな演奏を目指したいと思います!
2.あなたが、音楽の道をめざしたキッカケを教えてください。
私は4歳からピアノを習い始めました。また、音大出身である母親に勧められ声楽を学び始めました。中学卒業までは、ピアノと声楽を両立しながら学んでいましたが、声楽は人の心に届く演奏ができると感じ、声楽の道を選びました。また、日常生活の中では表現できない繊細な感情が、音楽の中になると表現できるというところにとても惹かれたので、音楽の道を目指そうと思いました。
3.取り組んでみたい研究テーマ、挑戦してみたい、作曲家、作品は?
私は大学院でレスピーギの歌曲について研究していたので、これからもイタリア歌曲について勉強していき たいと思っています。また、ヴェルディ作曲のオペラ「椿姫」は私が一番好きなオペラなので、いつか全幕演じ歌う日が来るといいなと思っています。
4.物価高など多くの若い音楽家にとって経済的に厳しい状況が続いています。
そのような状況にあなたはどのように対応示すか?
常に音楽を自分の最優先事項に置き、物事を考え実行していくことが必要だと考えます。経済的に苦しくなったとしても勉強を止めることはせず、常に音楽を貪欲に求め続けなければならないと思います。
5..10年後のあなたは、どんな生活を送っていると思いますか?(夢、希望でもいいです。)
どのような形であっても音楽に関わっていると思います。ヨーロッパ圏で音楽を勉強して、心から尊敬できるいろんな仲間と出会えるような人生を送っていたら幸せです。いつでも自分の音楽には真摯に向き合っていたいです。
6.音楽以外の趣味や、特に強く興味をもつものがあったら、教えて下さい。
とにかく食べることが好きです。大抵のものは「美味しい!」と感動しながら食べることができます。
⑧ 関水 陽香(ピアノ))
1.今回のコンサートへの抱負、演奏する曲に対する思を、メッセージに想いをこめて表現してください。
この度は、このような素敵な演奏会に出演させていただけることを大変嬉しく思っております。 今回演奏させていただく曲は、1990年にシドニー・ダンス・カンパニーのために作られました。第一音目はピアノの最低音群A,C,E,G,Hで「depress silently」と指示があり、「無音」を奏でなければなりません。その後のF,B,EsとFis,H,Eの半音ずれた不協和な6音は、第二楽章のコーダに再び登場する非常に大切な和音です。また、中盤で何度も出てくるリズミカルなフレーズも、第二楽章に引き継がれています。このソナタには、一見不思議で奇想天外に思える音達に関連性や共通点が沢山散りばめられています。私は、これは人生においても同じことが言えることではないかと思うのです。自分がどれほど多くの人のおかげでピアノと繋がれていたか、その感謝を込めて精一杯演奏させていただきます。
2.あなたが、音楽の道をめざしたキッカケを教えてください。
高校2年生の夏頃に、大学の体験レッスンに行ったことがきっかけです。つまずいてもいいから、自分自身と向き合ってみようと決意しました。
3.取り組んでみたい研究テーマ、挑戦してみたい、作曲家、作品は?
大学院の伴奏科では、近現代のドイツリートの研究をしたいと思っています。また、「優れた伴奏者は優れたソリストでもある」と先輩から伺ったので、ソロとの二刀流も目指して精進したいです。
4.物価高など多くの若い音楽家にとって経済的に厳しい状況が続いています。
そのような状況にあなたはどのように対応示すか?
楽譜やCDは、大学の図書館で借りています。アンサンブルの合わせも、スタジオを借りるのではなく大学の練習室で行うことが多いです。
5..10年後のあなたは、どんな生活を送っていると思いますか?(夢、希望でもいいです。)
このようなご時世なので、大切な人達とともに生きていたらとても嬉しいです。
6.音楽以外の趣味や、特に強く興味をもつものがあったら、教えて下さい。
犬が大好きで、犬グッズがあるとつい買ってしまいます。家にトイプードルがいるのですが、それを知っている友人がトイプードル型のルームウェアやスリッパ、私にだけでなく犬用のおやつまでプレゼントしてくれました。愛犬と一緒に遊んだり散歩に行くことも気分転換になるので、毎日支えてもらっています。
⑨安藤 広河(テノール))
1.今回のコンサートへの抱負、演奏する曲に対する思を、メッセージに想いをこめて表現してください。
この度はこのような素敵な演奏会に出演させて頂けること大変嬉しく思います。それと同時にこのような素晴らしい機会を下さり、心より感謝申し上げます。1曲目は、オペラ《魔笛》のタミーノのアリア"なんと美しい絵姿"です。私はこれまでフェランド、オッターヴィオ、ネモリーノ、ナルチーゾ、ノルマンノ、レメンダードと縁が様々な役をやらせて頂きましたが、まだドイツの作品に触れたことがなく、数ある中でもタミーノはいつかはやりたいと憧れを抱いている役です。そんな役のアリアを歌わせて頂きます。2曲目は、オペラ《愛の妙薬》のネモリーノのアリア"人知れぬ涙"です。このアリアは、自分の中で大切な試験であったり、コンサートなど多くの本番で歌った曲です。そして、ネモリーノは、2023年度に約半年という時間をかけて全幕じっくりと向き合った役です。何度やっていても難しいと感じるアリアですが、私はこの曲が大好きです。皆様と素敵な時間を過ごせる様、今の私が出来る事を全力でやらせて頂きます。
2.あなたが、音楽の道をめざしたキッカケを教えてください。
姉が小学生の時に地元の合唱団に入っており、その影響で私も合唱を始めました。そして、高校2年生の時に歌がより上手くなりたいと思い声楽をなら始め、お世話になった先生からオペラをやっており合唱で参加し、魅了され本格的に、音楽の道を目指す様になりました。
3.取り組んでみたい研究テーマ、挑戦してみたい、作曲家、作品は?
オペラ作品なら《魔笛》《皇帝ティートの慈悲》《リタ》《ロメオとジュリエット》《マノン》《椿姫》など。宗教作品ならバッハの作品には取り組んでみたいです。歌曲は、満遍なくイタリア語、ドイツ語、フランス語、英語、日本語、スペイン語様々な言語の作品に取り組みたいです。
4.物価高など多くの若い音楽家にとって経済的に厳しい状況が続いています。
そのような状況にあなたはどのように対応示すか?
私自身何が正解か分かりませんが、とにかく厳しい状況であっても音楽を絶やしてはいけないと思っています。そのため、私はどんな舞台でも積極的に参加したり、自主企画などで演奏する場を作り活動を根気よく続けていきます。
5..10年後のあなたは、どんな生活を送っていると思いますか?(夢、希望でもいいです。)
現在、2つの音楽教室で講師をやっており、そして聖歌隊、クラシックバーの演奏者として仕事をしつつ、演奏活動しております。10年後は、自分で教室を開き、合唱団を持ちながら私自身も音楽家として演奏活動をしている、そんな生活を送りたいです。
6.音楽以外の趣味や、特に強く興味をもつものがあったら、教えて下さい。
現在、有難いことに様々な本番であったり仕事などで忙しくさせて頂いていますが、もともとゆったり過ごすことが好きです。なので、趣味をしいていうなら散歩ですかね。特に夜、星空を見ながら何も考えずに歩いている時間は幸せです!